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季節の廻りは早いものですね。
ちょっと前にナショジオトラベラーフォトコンテストが開催されていたかと思うと、もう既にナショジオフォトコンテスト2014の方の受付が2014年9月1日~10月31日の日程にて開始されています。

この時期になると毎週発表されるエントリーされた方の中から選ばれたEditors’ Favorite(編集者チョイス)が楽しみです。どんな写真が?今週は日本人が選ばれたのか?等々色々気になってしまいます。

コンテストへのエントリーも実際の写真プリントを送る事なく、データー送付で参加できるようになっています。コンテストのカテゴリーは3つ、People(人々),Places(場所), Nature(自然)です。

写真編集ソフトで簡単に補正できる時代ですから、ナショジオのフォトコンテストに限らず、フォトコンテストに参加を考えている方にとって、デジタル的に写真をどこまで補正するのがOKで、どこまでがNGなのか?は気になるポイントではないでしょうか。

今回、参考までにナショジオフォトコンテストのPhoto Contest Guidelineを下に日本語訳しています。
ポイントは”Keep it Real”(ありのままで)というちょっと前に流行ったディズニー映画のようですね。

(英語原文:)
A message about digital manipulation from the Director of Photography at National Geographic magazine:

Please submit photographs that are un-manipulated and real, and that capture those special moments in time. The world is already full of visual artifice, and we don’t want the National Geographic Photo Contest to add to it. We want to see the world through your eyes, not the tools of Photoshop or setup photography.

Please do not digitally enhance or alter your photographs (beyond the basics needed to achieve realistic color balance and sharpness). If you have digitally added or removed anything, please don’t submit the shot. We look at every photo to see if it’s authentic, and if we find that yours is in any way deceptive, we’ll disqualify it. In case of the winners, we will ask for the RAW files, if available, to be submitted for review.

DODGING AND BURNING: Dodging (to brighten shadows) or burning (to darken highlights) is fine, but please don’t overdo it. Your goal in using digital darkroom techniques should be to adjust the dynamic tonal range of an image so that it more closely resembles what you saw.

COLOR SATURATION: Just as with dodging and burning, your goal should be to make it real. Please avoid significant over- or under-saturation. A lot of photographers make the mistake of over-saturating color, making their images look cartoonish.

SOLARIZATION, MEZZOTINT, DUOTONE, ETC.: These are discouraged. There are a myriad of alteration “filters” available in digital photo software; please avoid them. They may be cool and fun, but they won’t help you in this contest.

BLACK-AND-WHITE IMAGES: Acceptable

CROPPING: Acceptable

STITCHED PANORAMAS: NOT Acceptable

HIGH DYNAMIC RANGE (HDR) IMAGES: NOT Acceptable

FISH-EYE LENSES: Unless used underwater, they are NOT acceptable.

(日本語訳:)
ナショナルジオグラフィック誌の編集長からの写真デジタル補正に関する所見

補正されておらず本来の姿の写真、また特別な瞬間を捉えた写真をご提出ください。
視覚操作・補正技術が溢れる今日ですが、我々はナショナルジオグラフィックフォトコンテストをそういったものの一つにしたくありません。
フォトショップ(写真編集ソフト)やセットアップ撮影(スタジオ写真撮影)などの技術で作り出されたものではなく、皆さんの目を通してみた世界を見たいのです。

撮影した写真を(本来のカラーバランスやシャープネスを再現するための基礎的な補完を超えて)デジタル補正・変換は行わないようにお願いします。
もしデジタル技術にて何か加えたり、取り除いたりされている写真は提出しないで頂きたい。我々は全ての写真において本来の姿であるかどうか確認します。
入賞者には、事実確認のためRAWファイルの提出をお願いする事になります。

覆い焼き、焼き込み:
覆い焼き(シャドー部を明るくすること)もしくは、焼き込み(ハイライト部を暗くすること)は問題ありません。
但し、過度に行わないで下さい。あくまでも、デジタル暗室技術を使用は、皆さんが見た本来の姿に写真を近づけるためのダイナミック、トーンレンジの調整に留めて下さい。

彩度:
覆い焼き、焼き込み同様、写真を本来の姿とさせることを目的とすべきです。
過度に彩度の強調、間引きは行わないで下さい。多くの写真家が過度に彩度を強調し、写真が漫画のようになってしまうという失敗をしています。

暗明部反転、メゾチント、デュオトーン等々:
推奨できません。デジタル写真編集ソフトでは数多くの『フィルター』機能がありますが、使用しないで下さい。
それらは見栄えし、面白いものですが、本コンテストでは役立ちません。

ブラック&ホワイト(白黒写真):
使用OKです。

トリミング:
使用OKです。

継ぎ合わせたパノラマ:
使用NGです。

ハイダイナミックレンジ画像:
使用NGです。

フィッシュアイレンズ:
水中の写真であれば使用OKです。それ以外の場面ではNGです。

中でよく”過度”にという曖昧な言葉がでてきます。これは時代のトレンド、機器の進化に伴いどこまでOKなのか時代時代で変化していくように思います。まあ、時代に応じて空気を読めということなんでしょう。
下は3つのカテゴリーでEditors’ Favoriteで選ばれている作品になります。相変わらずのクオリティーの高い作品には驚かされます。

“People”カテゴリー

100-1

100-2

100-3

“Places”カテゴリー

100-4

100-5

100-6

100-7

100-8

“Nature”カテゴリー

100-9

100-10

100-11

100-12

100-132013年度の結果はこちら:
150ヶ国以上の写真家が挑戦!ナショナルジオグラフィック”Photo Contest 2013”のWinner決定
via: National Geographic Photo Contest2014

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